子供の夜尿症(おねしょ)~小児と小学生。
まず、小児の夜尿症ですが、この時期のおねしょは誰でもすることです。睡眠中に尿が溜まりすぎておねしょになるのですが、夜、尿意を感じて起きるということは小児にはなかなかできません。大きくなるにつれて、自然に減ってくるので何度失敗してもしかったりしないことです。
おねしょ(夜尿症)は毎晩する子供もいれば、時々という子供もいます。毎晩のようにおねしょをする小児を数字でみると、2歳児で40%、3歳児で14%、4歳児で8%、5-6歳児で4%。ときどきおねしょをする幼児で5歳で16%というデータが平成12年度の幼児健康度調査(日本小児保健協会)が出ています。
これらのデータから、ときどきおねしょをする小児が5歳で16%ということなので、必要以上に心配しないようにしましょう。逆に6歳になっても一晩で何回もおねしょをする場合は小児科で相談するとよいでしょう。また、おねしょをしなくなった子が寒い季節になって、体が冷えることでまた、おねしょをしだすこともあります。冬は汗をかかないのでおねしょをしやすい季節でもあります。その場合、からだが冷えないように布団をあたためたりといった工夫も必要です。
次に小学生の夜尿症ですが、小学校低学年では約10%、小学校高学年では約5%という数字があります。男女を較べると小学生の場合は男子の方が多いそうです。また、夜尿症の外来では10歳(小学校4年生)くらいのこどもが多いという報告もあります。これは思いあまって診察に行かれる年齢だともいわれていますが、小学生になってからも引き続きということならば、いちど小児科で相談するとよいでしょう。
子供の夜尿症は、生活指導やトレーニングなどで治療されます。小学生にあがっても続く場合はそのうち治るとほっておかず、家族のサポートを含め一丸となって夜尿症の治療に取り組んであげてください。
子供の夜尿症 原因と治療
子供の夜尿症の原因として、体の発達が関わっていることを前章で述べました。年齢を重ねるとおねしょが自然に治っていくこどもが多いのですが、体の発達には個人差があります。
膀胱の発達が遅く、小量の尿でもいっぱいになってしまうこと、尿の量を調整する抗利尿ホルモンの分泌が少ないといった発達の遅れが子供の夜尿症の原因になっているといわれます。
また、心が夜尿症に与える影響もあります。親が子供に無関心であったり、きびしくしかったり、恥ずかしい思いをしたりといったことが心のバランスを乱し、おねしょをするといったことです。
保育園や幼稚園を変わったり、母親が勤めに出るといったきっかけでまた、おねしょをしだすという場合もよくあります。昼間の緊張から解放されてといった具合です。
さて、夜尿症の治療ですが、生活指導と薬による治療が行われます。生活指導では食事の時間や水分の取り方、クーラーなどの温度調整といったように本人のみならず、家族のメンタル面を含めたサポートについていろいろなアドバイスを受けることになります。夜中に排尿で無理に起こすというのは抗利尿ホルモンの分泌のために悪いといった話もあるでしょう。
薬は生活指導での内容を守った上で症状にあわせてということになります。繰り返しますが家族のサポートが大事ですので、あせらずイライラせずに心配事は医師に相談しながら治療に取り組んでいきましょう。
子供の夜尿症 宿泊行事の参加
子供の夜尿症について、相談するのがいちばん多い年齢は10歳(小学校4年生)くらいということです。この年齢ですと学校での宿泊行事があり、いよいよそのときまでに治したいという気持ちもあって相談が増えるのではといわれます。
保育園でも年長になるとお泊り保育というのがあって、行事に参加しておしっこが失敗したらどうしようと悩む親さんも少なくありません。
夜尿症の治療については、宿泊旅行の寸前に相談してもすぐに結果を出せるものでもありません。どういう状態なのか、原因はなにかといったことを把握したり、本人にあった治療法をすすめるには時間はかかるものなので、小学校にあがっても頻繁におねしょをするということならほっておかず早めに医師に相談することをおすすめします。
宿泊行事ですが、失敗したくないから行きたくないという気持ちもわかります。ただ、夜尿症だから休むというのでは淋しいので、できるだけ行ける様に励ましてあげることも大切です。
その際、担任の先生にも事前に相談するのがよいのですが、子供は嫌がるかもしれません。ただ、失敗した場合のことなどを考えるとあらかじめ知ってもらい、協力してもらえるようにしておくと安心です。このときは夜、尿に起こしてもらうとか、朝早めに見てもらうとか、薬の服用にも気を配ってもらえると思います。さらに旅行中は夕方以降の水分の摂取にも気をつけたいですね。
おねしょの失敗で恥ずかしい思いをするのではないかといった心配もあるかと思いますが、担任の先生と連携をとればうまくいくと考え、明るく送り出してあげてください。
子供の夜尿症・介護用・ペットとの添い寝に!汗をすばやく吸い取り発散☆さらっと快適なおねし...
子供の夜尿症でお悩みの方は多いです。子供が小児なら夜尿症はおねしょと呼ばれ、多くは年齢の重なりとともに治っていきます。子供の夜尿症は、生活指導やトレーニングなどで治療されます。家族のサポートを含め夜尿症の治療に取り組んであげてください。